DM(ダイレクトメール)と追跡可能なQRコードが最強の「接客」ツールという説は、当社で実際に試した実績です。
当社のような小規模事業者の場合、大きな広告予算はかけられません。
さらに、当社のようなデジタルを対象としている企業は、どちらかといえばデータが取れる「インターネット広告」を利用しがちです。
しかし、インターネット広告は単価が高騰していることが多く、広告の競合によっては、1クリック200円も超えることもざらにあります。
検索広告の1クリック200円以上… 今、ハガキを出すのは1通85円…
ハガキは捨てられるかもしれないので一概の比較ではありませんが、
DMは、インターネット広告と比べてもそう高くはない広告媒体というのも事実です。
実際に当社で行なった実験を兼ねた効果測定で
- 1回目:200通 1件商談/4件読み込み
- 2回目:300通 1件商談/7件読み込み
わずか数万円の広告予算で小規模ロットながら、1件ずつの商談に発展しました。
すでに見込み客のリストがある場合はもっと、高い商談率になるのではないでしょうか。
このように、なぜDMと追跡可能なQRコードが最強かを紐解いていきます。
マーケティングにおける「分断本能」の罠と「フィジタル」という現実
現代のマーケティング戦略において、多くの専門家が「分断本能」という思考の罠に陥っています。
これは、物事を「デジタルマーケティング」と「オフラインマーケティング」という、対立する2つの明確なカテゴリに分類してしまう傾向を指します。
EメールやSNS広告は「新しく、測定可能で、効率的」である一方、ダイレクトメール(DM)や紙の広告は「古く、高価で、測定不能」というレッテルが貼られがちです。
しかし、現実はこの2つの世界が深く融合した「フィジタル(Phygital)」という領域にあります。
フィジタルとは
「フィジカル(物理的)」と「デジタル」を融合させ、シームレスな顧客体験(CX)を提供する戦略です。
パンデミックは、このオンラインとオフラインの融合を不可逆的に加速させました。
今日の消費者は、オフライン(例:はがきDM)でブランドを発見し、即座にオンライン(例:スマートフォン)で詳細を調べ、関係を継続することを「期待」しています。
このフィジタル化が進む中で、マーケターは重大な課題に直面しています。
それは、「どうやってオフラインの施策をデジタル戦略に組み込み、その効果を正確に測定し、最適化するのか?」という問題です。
特に、長らく「ブラックボックス」とされてきたDMのような物理メディアは、デジタル戦略から切り離されてきました。
このブログでは、このマーケティング業界における最大の「分断」を埋める技術、すなわち「追跡可能なQRコードサービス」の重要性を分析します。
このサービスは、物理的なDMとデジタルな顧客データを結びつけ、オフラインの「投資」を「測定可能な成果」と「即時的な接客」へと変換する、現代マーケティングの活用に他なりません。
「ダイレクトメールは死んだ」という“過去”の常識
Eメールやソーシャルメディアがマーケティングの主流となる中、はがきDMのような物理的な郵便物は「時代遅れ」であり、コストがかさむだけで開封もされずに捨てられる「無視される」存在である。特にデジタルネイティブ世代には響かないと思われています。
しかし、この一般的な認識が完全に誤りであることを示しています。DMは、他のどの主要なマーケティングチャネルよりも高いROI(投資対効果)とエンゲージメントを誇る、現役で最も強力なメディアの一つです。
圧倒的なROI(投資対効果)
マーケティング施策の最終的な評価はROIによって決まります。この点において、DMは他のデジタルチャネルを凌駕しています。
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ANA(全米広告主協会)の2023年レスポンスレートレポートという信頼性の高いベンチマークによると、DM(既存顧客リスト宛)のROIの中央値は161%という驚異的な数値を記録しました。
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これに対し、主要なデジタルチャネルであるEメール(既存顧客リスト宛)のROIは44%、ソーシャルメディア広告のROIは21%に留まります。
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別の2024年の調査でも、DMのROIは112%で全媒体中トップであり、SMS (102%)、Eメール (93%)、有料検索 (88%) を上回ると報告されています。
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この事実はマーケターの間でも広く認識されつつあり、2024年には84%のマーケターが「DMは、自身が使用するチャネルの中で最高のROIを提供する」と回答しています。この数字は2022年の67%、2023年の74%から一貫して上昇しており、DMの価値が再評価されていることを示しています。
群を抜くエンゲージメント(顧客の関与)
DMのROIが高い背景には、デジタルチャネルが飽和状態にある現代において、物理的な郵便受けが「競争の少ない」パーソナルな空間となっている事実があります。
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開封率: DMの開封率は80%から90%に達すると報告されています。これは、平均開封率が20%から30%と言われるEメールマーケティングと比較して、圧倒的な差です。
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反応率: DMの平均反応率(例:4.4%)は、Eメールの平均反応率(0.12%)の30倍以上に達するというデータもあります。
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感情的なつながり: 71%の消費者が、DMを「オンラインのデジタルコミュニケーションよりもパーソナルだ」と感じています。物理的な「手触り感」や、高品質な紙の使用 が、ブランドの本気度を伝え、信頼を醸成します。
購買行動への直接的な影響
この高いエンゲージメントは、具体的な消費行動に直結しています。
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DMを受け取った消費者は、受け取らなかった消費者と比較して28%多くのアイテムを購入し、多くの金額を費やしやすいことがわかっています。
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85%のマーケターが「DMは最高のコンバージョン率をもたらす」と回答しています。
DMが「死んだ」のではなく、「測定不能なDM」が死んだ就是這樣。
マーケターがDMを避けていた真の理由は、その効果の低さではなく、その圧倒的な効果(事実)をデータで証明できなかったことにあります。
もし、この最強のROIチャネル(DM)の効果を、デジタルのように正確に「可視化」し、「次の行動」に繋げられるとしたら、マーケティングの風景は一変するはずです。
テーブル1:主要マーケティングチャネル パフォーマンス比較(2023-2024年データ)
| チャネル | 平均ROI(ANA 2023年レポート) | 平均反応率 |
| ダイレクトメール(ハウスリスト) | 161% | 4.4% - 10.30% |
| Eメール(ハウスリスト) | 44% | 0.12% |
| 社群媒體廣告 | 21% | 0.08% |
| 有料検索 |
データなし(他調査では88% ) |
データなし |
注:反応率は調査や形式(例:カタログ)によって異なるが、Eメールとの比較では一貫してDMが優位。
「QRコードを読み込む」は、もはや世代を超えた常識となった。
QRコードはパンデミックを機に社会の「インフラ」へと進化し、今や「決済」や「友達登録」など、消費者の「習慣」に組み込まれています。
そしてマーケティングにおいて、QRコードのスキャンは、顧客の「能動的な意思決定」と「高い購買意図(インテント)」を示す、最も強力なO2O(Offline-to-Online)シグナルとなっています。
爆発的な普及と「インフラ化」
QRコードは一過性の流行ではありません。データは、その利用が爆発的に増加し、生活に定着したことを示しています。
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成長率: QRコードの利用は、パンデミックが引き金となり、2020年から2023年の間に+433%という驚異的な成長を遂げました。
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利用者数: 2025年までに、全世界で29億人以上がQRコードを利用すると予測されています。
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利用頻度(習慣化): 最も重要な点は、これが「習慣化」していることです。2025年の調査では、スマートフォンのユーザーの59%が「毎日」QRコードをスキャンしていると回答しています。
驚異的なエンゲージメント率
この習慣化は、マーケティングにおける驚異的なエンゲージメント率に直結しています。
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CTR(クリック率): QRコードによって開始された顧客ジャーニーの平均CTR(クリック率)は37%に達します。一般的なディスプレイ広告のCTRが0.1%未満であることを鑑みると、この数字は異常値であり、スキャンがいかに「質の高い」行動であるかを示しています。
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世代の支持: Z世代の73%が、WebサイトのURLを手で入力するよりもQRコードのスキャンを明確に好んでいます。
スキャン =「高い購買意図(ハイ・インテント)」
なぜQRコードスキャンのCTRはこれほど高いのでしょうか?それは、スキャンという行為が「受動的」な閲覧とは根本的に異なる「能動的」な行動だからです。
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SNSのタイムラインをなんとなくスクロールする行為 とは対照的に、DMを手に取り、スマートフォンを取り出し、カメラを起動してQRコードをスキャンする行為は、明確な「好奇心」と「行動意図」の表れです。
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マーケティングイベントの文脈では、ブースでQRコードをスキャンする行為は、顧客が「私は今、あなたの話に興味があります」と自ら手を挙げている状態に等しいと分析されています。
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この「オフラインのタッチポイント」は、オンラインのみの活動よりも高い購買意欲を示すという事実 とも一致します。
「最強のROIメディア(DM)」と、この「最強の意図(インテント)シグナル(QRスキャン)」が組み合わさる時、DMは単なる印刷物から、高関心リード(見込み客)を特定するセンサーへと変貌します。問題は、その「手を挙げた」瞬間を、企業側が見逃していることです。
「オフライン施策は“ブラックボックス”」という“測定不能”の諦め
DMキャンペーンは「打ちっぱなし」であり、誰が、いつ、どのように反応したかを測定することは不可能である。多額の予算を投じたDMが、結局どれだけのWebサイト訪問や売上に貢献したのか、誰も正確に答えられない「ブラックボックス」であるという諦めがあります。
しかし、いつ、誰が、QRコードを読み込んだかという情報は取得できるようになりました。
当社がが開発したような「ダイナミック(動的)・トラッカブル(追跡可能)QRコード」サービスは、この数十年の課題であったブラックボックスを完全に解消します。
この技術は、静的なDMを「生きた」1stパーティデータの宝庫へと変貌させ、オフライン施策の貢献度をデジタル施策同様に可視化します。
技術的優位性:スタティック vs. ダイナミック
QRコードは、「スタティックQRコード」と「ダイナミックQRコード」の違いを理解することです。
- スタティック(静的)QRコード一般的に無料のジェネレーターで作成されます。リンク先のURLがQRコードのパターン自体に直接書き込まれています。そのため、一度印刷するとリンク先の変更は不可能です。そして最も重要な点として、誰がいつスキャンしたかを一切追跡できません。
- ダイナミック(動的)QRコード(当社開発のサービス)QRコード自体には、サービスが管理する短いリダイレクトURLが書き込まれています。ユーザーがスキャンすると、まずそのサーバーを経由してから、本来のリンク先に転送されます。この「ワンクッション」が、革命的な価値を生み出します。
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編集可能性: 印刷後でも、管理画面からリンク先を自由に変更できます。例えば、セール期間中はセール会場へ、セール終了後は通常ページへ、といった変更が可能です。これにより、高額なDMの再印刷コストを劇的に削減できます。
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追跡可能性: サーバーを経由する瞬間に、すべてのスキャンデータをリアルタイムで収集・分析できます。
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QRコード読み込みの追跡(トラッキング)
当社がが提供する「誰が・いつ・何回」というデータは、まさにこのダイナミックQRコードの中核的価値です。これにより、オフラインの「ブラックボックス」は完全に可視化されます。
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「何回」: 総スキャン数とユニークスキャン数(何人がスキャンしたか)。さらに、特定の顧客(あるいは地域)が「何回」スキャンしたかを追跡できます。1人が3回スキャンした事実は、3人が1回ずつスキャンした事実よりも、遥かに高い購買意欲を示す可能性があります。
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「いつ」: スキャンされた正確な日時(タイムスタンプ)。これにより、DMが最も読まれ、反応されている時間帯(例:平日の夜、週末の朝など)を特定できます。
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「誰が(どこで)」: スキャンされた地理的位置(国、都市レベル)。これにより、DMキャンペーンに最も反応している地域を特定し、リソースの集中投下や、逆に関心の低い地域の戦略見直しが可能になります。
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「どのデバイスで」: 使用されたデバイスとOS(iOS/Android)。スキャン後のランディングページを、顧客が使用しているデバイスに最適化するために不可欠なデータです。
戦略的重要性:1stパーティデータ
3rdパーティCookieが廃止される未来において、企業が顧客から「直接」かつ「透明性の高い」方法で収集する「1stパーティデータ」は、マーケティングの成否を分ける最も貴重な資産となります。
95%の企業が、QRコードをこの貴重な1stパーティデータ(スキャンデータ)を収集するための重要な手段と見なしています。ダイナミックQRコードは、DMというオフライン資産を、この新しいデジタル時代のデータ収集チャネルへと変貌させるのです。
この技術により、マーケターは初めて、DMという物理メディアで、デジタルのような「リアルタイムA/Bテスト」を実施できます。2種類のデザイン(AとB)に異なるダイナミックQRコードを印刷し、どちらが、どの地域で、どの時間帯に多くスキャンされたかを比較・最適化する。これはオフラインマーケティングにおける革命です。
テーブル2:スタティックQRコード vs. ダイナミックQRコード(貴社サービス)
| 功能 | スタティックQRコード(一般的・無料) | ダイナミックQRコード(当社サービス) |
| リンク先編集(印刷後) | 不可能 |
可能(管理画面から即時変更) |
| スキャンデータ追跡 | 不可能 |
可能(リアルタイムで収集) |
| 取得データ | 沒有任何 |
日時、場所、総スキャン数、ユニークスキャン数、デバイス |
| A/Bテストへの活用 | 不可能 |
可能(コード毎のパフォーマンスを比較) |
| 主な用途 | 変わらない情報へのリンク(例:Webサイトトップ) |
マーケティングキャンペーン、効果測定、顧客分析 |
QRコードを読み込んだ=即時営業の最も強力な合図
「今月のDMから100回スキャンがありました」というデータがわかったところで、「それがどうした?」でしかない。スキャン回数のような指標は、経営層を説得する材料にならず、直接的な売上にもつながりません。
しかし、このデータこそが機会損失における最大の原因です。ダイナミックQRコードが提供するスキャンデータは、「分析レポート」を作って満足するためのものではありません。それは、「即時の営業(接客)」を開始するための「トリガー(引き金)」です。これは「顧客が今、まさにあなたの商品を必要としている」という、全マーケティングシグナルの中で最も強力な「営業のGOサイン」です。
スキャン =「営業のGOサイン」
前述で示した通り、DMのスキャンは顧客が「私は興味がある」と手を挙げた瞬間です。
この「高い購買意図(ハイ・インテント)」のシグナルを見逃し、1ヶ月後のレポートで「先月は100スキャンありました」と報告することほど無意味なことはありません。
貴社の「接客サービス」の真価は、このシグナルを捉え、即座に行動(接客)に移す「自動化」にあります。
メールやSlackで通知を即時受け取る。またはCRM/SFA(営業支援)との連携
スキャンデータは、SalesforceやHubSpotなどのCRM/SFA(営業支援システム)とリアルタイムで連携するよう設計されるのが理想です。ただ、営業支援ツールを導入していない場合は、メールやSlackで通知を受け取ることが重要です。
営業チームは、Eメールを辛うじて開封したリードではなく、「今、まさにDMを手に取り、能動的にQRコードをスキャンした」最もホットなリードを即座に特定し、優先的にアプローチできます。顧客が興味を持ったその瞬間に電話やメールを送ることが、コンバージョン率を劇的に高めます。
MA(マーケティングオートメーション)との連携:自動化された「接客」
これこそが貴社の「接客サービス」の核心です。QRスキャンは、MAツールの「トリガー」として機能します。
具体的な自動化ワークフロー
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ステップ1(接点): 顧客がはがきDMを受け取り、QRコードをスキャンする。
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ステップ2(検知): 貴社のサービスが「顧客Aがスキャン(日時、場所、回数)」を検知。
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ステップ3(連携): 即座にHubSpotやMarketoなどのMAツールにデータを送信。
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ステップ4(自動接客): MAが「スキャン」をトリガーに、自動で顧客A専用のパーソナライズドEメールを送信する。(例:「DMをご覧いただきありがとうございます。DMに掲載のXX製品の限定資料はこちらです」)。
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ステップ5(営業連携): 同時に、営業担当BのCRMに「【高関心】顧客AがDMをスキャンしました。即時フォローアップ推奨」というタスクを自動生成する 。
現代の「接客」は、店舗で「いらっしゃいませ」と声をかけることではありません 。顧客が情報を必要とした最適な瞬間(=DMをスキャンした瞬間)に、最適な情報(=スキャンしたDMに関連する情報)を、最適なチャネル(=自動化されたEメール)で即座に提供することです 。
テーブル3:スキャンデータを「接客」に変える自動化ワークフロー
| ステップ | 顧客の行動 | 貴社サービスの役割 | 連携システム(CRM/MA)の動き | 営業/マーケの成果 |
| STEP 1 (接点) | DM(はがき)を読み、興味を持つ | - | - |
顧客の関心を喚起(ROI 161%のメディア) |
| STEP 2 (関心) | QRコードをスキャンする | - | - |
高い購買意図(CTR 37% )のシグナル発生 |
| STEP 3 (検知) | - |
「いつ・誰が・何回」スキャンしたかをリアルタイムで検知 38 |
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オフライン行動のデータ化(1stパーティデータ取得 ) |
| STEP 4 (連携) | - | 取得データをCRM/MAに即時連携 |
「スキャン」をトリガーにワークフロー起動 |
分断されていたO2Oのデータ統合 |
| STEP 5 (自動接客) | スキャン後のデジタル体験(+メール受信) | - |
1. リードスコアを自動加算 2. パーソナライズドメールを自動送信 3. 営業担当にアラート発信 |
1. ホットリードの可視化 2. 完璧なタイミングでのCX向上 3. 即時の営業フォロー(商談化) |
まとめ。DMの「スキャン」という貴重な顧客のサインを、「商談」に変えましょう。
当社が開発した「追跡可能なQRコードサービス」は、この新しい時代のマーケティングにとって、単なる「追加サービス」ではありません。
それは、最もROIの高い「DM(オフライン)」と、最も意図の高い「QRスキャン(オンライン)」を融合させ、分断されたマーケティングを統合し、顧客が「手を挙げた」瞬間を決して見逃さず、完璧なタイミングで「接客」 を開始するための、現代マーケティングにおける必須の施策是。
新たな施策として利用するのはもちろん、今までDMでマーケティングを行なってきたので他のマーケティング手法に切り替えるのはリスクがある場合もQRコードを印刷物に追加するだけで、その後の営業手法を劇的に変えられる可能性を秘めています。
ぜひDMの「スキャン」という貴重な顧客のサインを見逃さず、即座の「商談」に変える施策をお試しください。
ご興味がある方は是非当社までお問い合わせください。
