【中小企業のIT担当者必見】「Dropbox代、払いすぎていませんか?」Google Workspaceの無料・新移行ツールでコスト削減とデータ統合を実現する方法

2026.01.06 6 min read

「社員が勝手にDropboxを契約してファイル共有している」

「毎月GoogleとDropboxの両方に料金を払っていて無駄な気がする」

「データを一元管理したいけれど、移行作業が面倒で手つかずだ」

もしあなたが従業員数数十名〜百名規模の会社の「ひとり情シス」や「総務兼任IT担当」で、このような悩みを抱えているなら、今回のニュースは朗報です。

2026年、Google Workspaceの管理機能に、DropboxからGoogleドライブへデータを「公式」かつ「無料」で移行できる強力なツールが追加されました。これまでは専門業者に頼んだり、高価な外部ツールを買ったりする必要がありましたが、これからはGoogleの標準機能だけで完結します。

この記事では、この新機能の概要から、日本のユーザーが気になる「個人用Dropbox」の扱い、そして具体的な移行のステップまで、専門用語をできるだけ使わずに解説します。

なぜ今、移行を検討すべきなのか?

これまでのデータ移行は、例えるなら「引越し業者」を別途手配するようなものでした。費用もかかれば、日程調整(ダウンタイムの計画)も大変です。しかし、今回のGoogleの新機能は、マンション(Google Workspace)に最初から「無料の引越しサービス」が付帯しているようなものです。

移行によるメリットは主に3つあります。

  1. コストの削減もっとも分かりやすいメリットです。Dropboxの契約を解約し、すでに料金を支払っているGoogle Workspaceの容量(Business Standardプランなら1人2TBなど)を活用すれば、年間で数十万円から数百万円のコスト削減になる可能性があります。
  2. セキュリティの強化「誰がどのファイルを共有しているか分からない」というシャドーITの状態を解消できます。Googleドライブに集約すれば、退職者のアクセス権限削除も一発で完了します。
  3. AI活用の準備これが将来的に最も重要になります。Googleの生成AI「Gemini」は、Googleドライブ内のファイルを学習して要約や資料作成を手伝ってくれます。データがDropboxにあると、このAIの恩恵をフルに受けることができません。

新機能「データ移行サービス」の正体

このツールは、Google Workspaceの管理コンソールの中にひっそりと、しかし強力に追加されました。「サードパーティ製の怪しいツール」ではなく、Googleのエンジニアが開発した公式機能です。

費用はかかるの?

かかりません。Google Workspaceの主要なプラン(Business StarterからEnterpriseまで)を利用していれば、追加料金なしで使えます。データ転送量に応じた課金もないため、テラバイト級のデータを移行しても安心です。

日本語には対応している?

完全に対応しています。管理画面のメニューからエラーレポートに至るまで、自然な日本語で表示されます。ファイル名の文字化け問題なども、GoogleとDropboxという大手同士の連携であるため、基本的には心配ありません。

誰もが気になる「個人用Dropbox」はどうなる?

さて、ここが多くの中小企業で一番のハードルとなるポイントです。「社員が個人のメールアドレスで無料版Dropboxを使っているんだけど、それも吸い出せるの?」という質問をよく頂きます。

結論から言うと、このツールは「Dropbox Business(法人契約)」からの移行を前提に作られています。

具体的な制約

このツールを使うには、移行元となるDropbox側で「チーム管理者」としてのログインが必要です。つまり、会社が管理していない、社員個人のプライベートなDropboxアカウントに対して、勝手に接続してデータを吸い上げることはできません。

どう対処すればいい?

もし「個人利用のDropbox」を会社管理のGoogleドライブに移したい場合は、以下のような泥臭い手順が必要になります。

方法A(小規模向け):

その社員にGoogleドライブのデスクトップアプリを入れてもらい、Dropboxフォルダの中身をGoogleドライブフォルダへ手動でドラッグ&ドロップしてもらう。もっとも単純ですが、確実です。

方法B(統制重視):

一時的にその個人のDropboxアカウントを、会社のDropbox Businessチーム(もしあれば)に招待してメンバー化し、管理下においた状態で、今回の移行ツールを使って一括移行する。

公式ツールはあくまで「会社対会社」のデータ引越しツールだと理解しておくとスムーズです。

3ステップで終わる移行手順

実際の操作は、拍子抜けするほどシンプルです。IT専任ではない方でも、画面の指示に従えば迷うことはないでしょう。

ステップ1:接続する

Google管理コンソールの「データ移行」メニューから「Dropbox」を選びます。するとDropboxのログイン画面が出るので、Dropboxの管理者IDでログインして連携を許可します。これだけで、GoogleがDropboxの中身(フォルダ構成やユーザーリスト)を見に行けるようになります。

ステップ2:移行範囲を決める(CSV作成)

ここが唯一の作業ポイントです。「どのDropboxフォルダ」を「Googleドライブのどこ(共有ドライブなど)」に移すかを指定するリスト(CSVファイル)を作ります。

例えば、「Dropboxの営業部フォルダ」を「Googleドライブの営業部共有ドライブ」に移す、といった指示をエクセルで一覧表にするイメージです。また、Dropbox上のユーザー(Aさん)をGoogle上のユーザー(Aさん)に紐付ける設定もここで行います。

ステップ3:開始と差分更新

準備ができたらスタートボタンを押すだけです。データはクラウド間で直接転送されるため、パソコンの電源を切っても作業は続きます。

さらに便利なのが「差分移行」機能です。最初の移行には数日かかることがありますが、その間も社員は仕事でファイルを更新しますよね? 最後に「差分移行」ボタンを押せば、その数日の間に変更されたファイルだけをサッと追記してくれます。これにより、業務を止めずに切り替えが可能です。

注意点とまとめ

最後に、いくつか注意しておきたい点があります。

Dropbox Paperは移行できない

Dropbox独自のドキュメント機能である「Paper」は、自動変換されません。これらを多用している場合は、事前にPDFなどに書き出す必要があります。

権限の整理が必要

「リンクを知っている人全員」に共有されているファイルなどは、セキュリティの観点から移行後に権限が厳しくなる(社内限定になるなど)場合があります。

この新機能は、Dropboxにメリットがないため、Dropbox側から積極的に案内されることはありません。しかし、Google Workspaceを利用している企業にとっては、コスト削減とDXを一気に進める「隠し球」のような機能です。

まずは、管理コンソールを開いて、「データ移行」の項目をチェックしてみてください。そこにある「Dropbox」のアイコンが、あなたの会社のデータ環境をすっきりさせる入り口になるはずです。

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